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Rai, D.*; 油井 三和; 北村 暁
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.19 - 26, 2018/11
本報告の目的は、(1)溶解度法を説明し、(2)読者がどの研究が品質のよいものであるかを理解するために必要な溶解度法に望まれる基準、(3)評価基準の使用例、そして(4)いくつかの研究の必要性の例(溶解度法が理想的で他の方法が不適なもの)を提示することである。
Rai, D.*; 北村 暁; Altmaier, M.*; Rosso, K. M.*; 佐々木 隆之*; 小林 大志*
Journal of Solution Chemistry, 47(5), p.855 - 891, 2018/05
被引用回数:8 パーセンタイル:8.45(Chemistry, Physical)ジルコニウムについて、単核および複核の加水分解種の生成定数および非晶質二酸化ジルコニウム(ZrO(am))の溶解度積を導出した実験データをレビューした。このレビューを通して、加水分解種(Zr(OH), Zr(OH)(aq), Zr(OH), Zr(OH)およびCaZr(OH))の生成定数やZrO(am)の溶解度積を新規に決定もしくは改訂した。
Rai, D.*; 北村 暁
Journal of Chemical Thermodynamics, 114, p.135 - 143, 2017/11
被引用回数:9 パーセンタイル:19.61(Thermodynamics)イソサッカリン酸はセルロースの分解生成物であり、低レベル放射性廃棄物処分場で発生する。このイソサッカリン酸は、処分場に存在するアクチニド元素など多くの元素と強い錯体を作ることが知られている。われわれは、イソサッカリン酸の解離およびラクトン化定数や、Ca, Fe(III), Th, U(IV), U(VI), Np(IV), Pu(IV)およびAm(III)との錯生成定数をレビューした。また、イソサッカリン酸共存下における地層処分場でのアクチニド元素の移行挙動を予測するための錯生成定数について総括し、利用可能なデータが不十分な場合の熱力学データの信頼性を確保するための追加の研究について概説した。
Rai, D.*; 北村 暁; Rosso, K.*
Radiochimica Acta, 105(8), p.637 - 647, 2017/08
被引用回数:2 パーセンタイル:19.65(Chemistry, Inorganic & Nuclear)非晶質二酸化ハフニウム(HfO(am))の溶解度を、炭酸水素カリウム(KHCO)濃度0.0010.1mol.kgの範囲で測定した。HfO(am)の溶解度は、KHCO濃度の増加とともに劇的に増大し、ハフニウム(IV)が炭酸イオンと強く錯生成することを示した。ハフニウムの炭酸錯体の熱力学的平衡定数を、PitzerおよびSITの両活量補正モデルで導出した。KHCO濃度の増加に伴う劇的なハフニウム濃度の増大は、Hf(OH)(CO)およびHf(CO)の生成を考慮することで最もよく説明することができた。これらの生成反応である[Hf + 2CO + 2OH Hf(OH)(CO)]および[Hf + 5CO Hf(CO)]の平衡定数の対数値は、それぞれ44.530.46および41.530.46であった。
Rai, D.*; 北村 暁; Rosso, K. M.*; 佐々木 隆之*; 小林 大志*
Radiochimica Acta, 104(8), p.583 - 592, 2016/08
被引用回数:5 パーセンタイル:43.41(Chemistry, Inorganic & Nuclear)結晶質二酸化ハフニウム固相(HfO(cr))の溶解度における酸濃度の影響を調査した。本研究では、(1)2種類の固相量を使用、(2)固相の酸洗浄、(3)1400Cでの固相の加熱、(4)二酸化ハフニウムが非晶質(am)から結晶質(cr)に変遷するかどうかを調べるための固液混合状態での90Cでの試験、を実施した。これらの処理の結果、HfO(cr)には少量の結晶性の低い(ただし非晶質ではない)成分(HfO(lcr))が含まれており、これがHfO(cr)よりも溶解度を制限する固相となることが結論づけられた。溶解度データはPitzerおよびSITの両モデルで説明できた。HfO(cr)の溶解度積の対数値も推定された。少量の結晶性の低い固相が確認されたことは、鉱物表面がしばしば構造的または組成的に不完全で、結晶固相より高い溶解度を示す一般的な傾向と整合している。本研究は溶解度データの解釈において、難溶性固体の溶解挙動が固有の固相に規定されることが観察されることに注意を払う必要があることを強調している。
Rai, D.*; 北村 暁
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(4), p.459 - 467, 2016/04
被引用回数:8 パーセンタイル:36.46(Nuclear Science & Technology)アルファ-D-イソサッカリン酸(ISA)の解離定数およびラクトン化定数については、文献によって大きな不一致がある。核磁気共鳴(NMR)と、-D-イソサッカリン酸に関係するイソサッカリン酸カルシウム結晶(Ca(ISA)(cr))の広範な実験による溶解度データとの組み合わせを基にすると、[HISA(aq) ISA + H]の反応の標準状態における平衡定数の対数値(log K)が-3.270.01であり、また[HISA(aq) ISL(ISA-1,4-ラクトン)(aq) + HO]のlog Kが0.490.09が信頼できる値となる。これらのデータからは、[ISL(aq) +HO ISA + H]のlog Kは-3.76 0.09と導出される。信頼できる広範な実験によるCa(ISA)(cr)の溶解度データをSIT活量補正モデルで再解釈すると、[Ca(ISA)(cr) Ca + 2 (ISA)のlog Kは-6.40 0.09であり、[Ca + ISA CaISA]のlog Kは1.70 0.09となる。
Rai, D.*; Felmy, A. R.*; Moore, D. A.*; 北村 暁; 吉川 英樹; 土井 玲祐; 吉田 泰*
Radiochimica Acta, 102(8), p.711 - 721, 2014/08
被引用回数:2 パーセンタイル:16.44(Chemistry, Inorganic & Nuclear)セレン酸バリウムおよび硫酸バリウム混合沈殿物の溶解度について、セレン酸バリウムのモル分率を0.00150.3830に変化させ、最長302日間の測定を行った。実験系は65日以内に平衡(安定)状態に到達した。固液各相の活量係数導出にはピッツァーのイオン相互作用モデルを用いた。熱力学解析の結果、実験結果はギブズ-デュエムの式を満足せず、単一の固液の反応がセレン酸および硫酸濃度を支配しているわけではないことがわかった。得られたバリウム,セレン酸および硫酸の各濃度は、セレン酸バリウムの理想固溶体で説明でき、やや結晶性の低い硫酸バリウム固相が硫酸濃度を支配していると説明できる。これらの実験においては、固溶体中の硫酸バリウムの成分は、液相に対して熱力学的な平衡に到達しない。実験値の熱力学解釈では、本研究における実験条件全体にわたって、セレン酸バリウムの理想固溶体とやや結晶性の低い硫酸バリウム固相の両方が互いに平衡状態となっていることが示される。
Rai, D.*; Felmy, A. R.*; Moore, D. A.*; 北村 暁; 吉川 英樹; 土井 玲祐; 吉田 泰*
Radiochimica Acta, 102(9), p.817 - 830, 2014/04
被引用回数:1 パーセンタイル:8.88(Chemistry, Inorganic & Nuclear)セレン酸ナトリウム水溶液(濃度0.0014.1mol.kg)中におけるセレン酸バリウムの溶解度を、室温(2962K)および窒素ガス雰囲気において研究した。本溶解度測定は過飽和および不飽和の両側から実施し、実験期間を3596日とした。得られた実験結果を解釈するためにSITおよびピッツァーのイオン相互作用モデルを使用し、両モデルによる予想値が実験値によく一致していることを確認した。
Rai, D.*; 油井 三和
JAEA-Technology 2013-002, 35 Pages, 2013/05
溶解度法は次のような熱力学データを信頼性高く求めるのに有力な方法の一つである。その熱力学データとは、(1)個々の固相や複塩の溶解度積、(2)種々の配位子の錯生成定数、(3)広範囲なpH域にわたるデータ、(4)極めて難溶性な固相(例えば、4価のアクチニド)を生成する金属のデータ評価、(5)さまざまな廃棄物中での溶解度制限固相の決定、(6)酸化還元に鋭敏な系に対する温度上昇である。本書は、溶解度法によってこのような熱力学データを取得する際のさまざまな特徴を記述することに焦点を当てたものである。本書は、研究テーマの選定、重要な変数を定義するためのモデル、変数や実験パラメータの範囲の選定、予測される結果、一般的な設備要求、実験の実施及び実験データの解釈、といった溶解度試験の実施におけるさまざまな特徴を記述している。